ほとんどのサイクリストは、ハンドルバーやステムにいろんな機器を付けていると思う。サイクルコンピュータやフロントライトは当然ながら、GPSやスマートフォンなどを付けていることもあるだろう。
機器の取付は専用のアタッチメントが必要になるのだが、サイクルコンピュータやフロントライトは製品に同行されていることが多く、GPSなどは別売りオプションとして取り扱っている。さらに、スマートフォンについては、サードパーティが様甘なマウントシステムを発売しているし、弊サイトでもいくつか紹介しているのでお馴染みだろう。
しかし、意外と少ないのは、デジタルカメラやビデオカメラを装着するためのアタッチメントだ。足が自由に曲がる三脚という手もあるが、イマイチしっかり固定されないとか、がっちり固定できる反面値段が高いとか、なかなか購入意欲までいくものが無かった。
#需要が無いということも大きいかもしれないが。。。
そんな中、MINOURAから発売されたワンタッチ脱着式カメラマウントは、1,800円という低価格ながら、しっかりとカメラをささえることができる、コストパフォーマンスの高い製品だ。
カメラの取り付けは、三脚を利用する場合と同じように1/4インチネジにねじ込む。その際、ゴム配合タイプのコルクを使ったロックリングで締め付けるため、機器を傷つける心配はない。
対して、自転車側へのマウントは、同社のスマートフォンホルダにも採用されているスペースマウント・クランプで固定する。レバー操作だけで脱着ができるのが特徴で、工具不要で調節もできる。
全体的にとてもシンプルな構造で、しっかりと固定できることが見ただけでわかると思う。また、ボールジョイントなどの余分な接合部がないため、経年変化によるマウンタ自体の破損なども考えにくい。
スペースマウント・クランプは、対応する径によって、Sサイズ(22〜29mm)とMサイズ(28〜35mm)があるので、装着するハンドル径を調べて購入する必要がある。
と、良いことずくめなのだが、1点だけ気になることがある。
それは、カメラマウント部にねじ込む場合はカメラ本体を回さないといけないことだ。つまり、ハンドルに固定していて、ふと手持ちでも撮りたいと思った場合、カメラ自体をくるくる回してネジから外すという面倒な作業が必要になるのだ。マウンタごとワンタッチで外せば良いのだろうが、ちょっと仰々しい。
で、思いついたのが、三脚に使うクイックシューを装着することだ。
今回は、UN社のクイックロックを使ってみた。重量が増すという難点はあるが、サイズ的にはピッタリで、円形のアダプターなので首振り角度も自由に決められるのがかなり良い。なにより、すぐに手持ちに切り替えられるというのが実に良い。ただし、マウンタよりクイックロックの方が高価なので、コストパフォーマンス面で万人にお奨めできないという弱点がある。
クイックロックと同等のオプションが安価に用意されることを期待したいのだが、同社はカメラのアクセサリーメーカーではないので、無理な相談であろうか。。。
最後に、注意事項がある。
本製品は、走行中に撮影・操作することを、メーカーとしては推奨していない。
もし、ドライブレコーダーのように使うのであれば、カメラにストラップなどの落下防止措置を施し、振動により機器が壊れても、自己責任ということでお願いする。